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​身近な風景

「大小山」生き物散歩

執筆者の写真: tokyosalamandertokyosalamander

2024年6月13日(木)、常連の草野さんから足利市の「大小山」ハイキングで見かけた風景が届きました。

大小山(だいしょうやま)ハイキングコースは、こちらです↓

「阿夫利神社から大小山(標高282メートル)、妙義山(標高314メートル)を登り阿夫利神社まで一周する健脚の方向けのハイキングコースです。


全体的にアップダウンが激しく大きな岩場が多いですが、急斜面部分にはロープや梯子が設置されているので、そちらを使えば安心です。


大小山山頂の崖には、シンボルと言えるステンレス製の「大小」の文字板が掲げられており、妙義山山頂からは360度を見渡すことができる絶景ポイントです。」


遠くからも見えていた「大小」の文字盤が真近に見えます。ステンレス製だったんですね。


妙義山の山頂です。ここからは360°の眺望が楽しめます。


一見すると、月面のクレーターの写真のようにも見えますが、地面にたくさんの「すり鉢状の穴」があいています。これは何だかわかりますか?

穴を指でほじくると、このような昆虫の姿が現れます。

アリジゴク(蟻地獄)」と呼ばれるウスバカゲロウの幼虫です。

ひっくり返すと、こんな感じです。

すり鉢状の巣にアリなどの小動物が入り込むと、這い上がろうとしても砂が崩れてくるので、出られません。そうこうしているうちに、アリジゴクの牙につかまれ、体液を吸われてしまいます。アリにとっては地獄なので「蟻地獄」。完璧なネーミングです。


しばらくして、草野さんはアリにも遭遇しました。「ムネアカオオアリ」です。平地ではあまり見かけませんが、山間部では頻繁に見かけるそうです。

体長1センチくらいの大型のアリ(日本では最大)で、胸が赤いのが特徴です。世の中にはアリマニアがいて、「ムネアカオオアリ」は大変人気があるそうです。飼育する人もいて、飼育用のケージも販売されています。

やはり、赤い胸はインパクトがありますね。噛まれたら痛そうです。


ところで、このムネアカオオアリも、アリジゴクにやられてしまうのでしょうか?


ムネアカオオアリは湿った枯れ木などの環境を好みますので、そもそも、蟻地獄のある乾燥した環境では行動しないのかもしれません。しかし、ムネアカオオアリを実際に蟻地獄に入れてみて確かめる、という方法もあります。どのくらいまでの大きさだったら、蟻地獄の餌食になるか、という理科研究も面白そうです。



続いて、草野さんは、爬虫類を捕獲しました。「ヒガシニホントカゲ」です。爬虫類は変温動物なので、午前中、体温が低いと動きが鈍いですが、体が温まってくると、途端に動きが素早くなってきます。この写真が撮影されたのは真夏日の午後でしたので、動きの速い「ヒガシニホントカゲ」を捕まえた草野さんは凄いです。とても真似はできません。

この動画を見ると、ものすごく敏捷であることがわかります。素手で捕まえたのは奇跡に近いです。

観察した後は、ちゃんと逃がしています。


大小山~妙義山のルートは、2時間程のコースということですが、さすがに草野さんだけあって、興味深い生き物たちに出会っていますね。

貴重な生き物情報、そして珍しい風景、ありがとうございました。


 
 
 

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