10月23日(月)、足利短大附属幼稚園で、足利大学4年生の来栖圭(くるす けい)くんが作った「人力機関車」が、約80名の園児を乗せて運行しました。今回は、来栖くんが抱いている将来の夢を『Beautiful Words』として紹介します。
来栖くんは、先日の「わたらせ祭」(10月8・9日)でも、鉄道研究部として「トロッコ」を走らせ、大好評を博しました。
今日は、足利大学が全面的にバックアップし、人力機関車や線路をクレーン付きの4トントラックで附属幼稚園に運びました。
「すじ雲」が優雅な舞を見せる秋晴れの中、大学の職員が協力して、線路を敷設し、機関車や客車を慎重に設置しました。
機関車には、安全に乗れるよう、一度に園児6名ずつが乗車し、両側を職員がガードしました。
子どもたちの歓声が園庭に響き渡りました。
約50mの人力機関車の旅を目いっぱい楽しんでくれました。
人力機関車と一緒に歩いている来栖くんも嬉しそうです。
最後に、年長組の子どもたちから、お礼の言葉と質問がありました。たくさんの子どもたちが、手を上げて質問してくれました。
「どうやって動くんですか?」「子どもの頃は何をしていたんですか?」など、とてもいい質問がたくさんありました。来栖君は、それらに一つ一つ丁寧に答えていました。
来栖くんは幼稚園生のころから、機関車に興味を持っていたそうです。
実は、体験乗車が始まるまでの待ち時間に、来栖君は、幼稚園の図書室で、一冊の絵本を目ざとく見つけました。
Richard Scarry’s の「よこなが きしゃぽっぽ」おりたたみ しかけえほん です。
この絵本は、横に開くと、汽車のように、どんどん長く伸びていきます。幼稚園児の来栖くんも、この絵本に夢中でした。その頃から、来栖くんは、機関車に興味を持つようになり、今でもこの絵本を眺めることがあるそうです。まさに、来栖くんの原点を見た思いがしました。
今日、子どもたちを大喜びさせてくれた来栖くんに、「なぜ機関車が好きなのか、魅力は何なのか」を聞いてみました。
「なんなんでしょうねえ」来栖くんにとっては、当たり前すぎて、改めて言葉にするのは難しいようでした。
そこで、将来の夢を聞いてみました。その時の来栖くんの言葉が、今日の『Beautiful Words』です。
「いつか自分の手で、本物の機関車を組み立ててみたいんです。そして、それを走らせることができる博物館を作りたいんです。」
そんな機関車に、ぜひ乗ってみたいと思いました。
上空では、「すじ雲」が刻一刻と姿を変えていました。
この写真の「すじ雲」を見たとき、なんだか線路みたいだな、と思いました。来栖くんの夢は、この雲のように、すでに線路が敷かれていることを感じました。どんな形で実現することになるのか、ずっと見守っていきたいです。
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