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​身近な風景

執筆者の写真tokyosalamander

ひっつきむし?

更新日:10月10日

2024年10月9日(水)、「えりだびんち」さんから、「これって『ひっつきむし』ですか?」という問い合わせがありました。

「えりだびんち」さんによると、「最近『ひっつきむし』を見かけなくなりましたね」とお客様とお話をしていたところ、後日「畑にいっぱい生えてるよ」と持ってきてくださったそうです。


思ったより小型で、高さは10cm程度です。茎の先端についている丸い花(花序)は、伝説のひっつきむし「オナモミ」のように、衣類にくっつきそうな形状をしています。


しかし、オナモミの仲間はキク科なので、葉っぱの形が線形であることに違和感がありました。


そこで、おおざっぱに何の仲間かの見当をつけるため、Google レンズ で調べてみることにしました。

すると、「カヤツリグサ属」の仲間らしいことがわかりました。カヤツリグサ属は熱帯から温帯まで分布し、およそ700種があるそうです。図鑑でみる限り、「ヒメクグ」に似ている感じがします。


「平地の路傍や畑地などに多い多年草。茎は直立し、高さ10-25cm、葉はやわらかく、扁平、やや平滑で、幅2-4mm。花穂(頭状花序)は無柄で1個、まれに2-3個ついて、球形をなし、長さ5-12mm、密に多数の小穂をつける。‥」(以上、平凡社「日本の野生植物Ⅰ」のヒメクグの解説より引用)


カヤツリグサは「蚊帳吊草」と書き、茎を引き裂くと蚊帳を吊ったような四角形を作ることが由来となっているようです。また、花言葉は「歴史」「伝統」です。


いわゆる畑や水田の雑草ではありますが、こうして鉢に植えて眺めてみると、日本人が稲作や耕作を始めたころから、ともに歩んできた仲間として、まさに「歴史」や「伝統」を感じさせてくれます。


「えりだびんち」さんには、鉢植えのカヤツリグサの丸い花序が、今後どうなっていくのか、見守ってもらえると嬉しいです。


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