12月5日(火)。大学構内の池には、ミシシッピアカミミガメ2匹、クサガメ2匹が生息しています。夏場は、必ずと言っていいほど日向ぼっこをする姿が見られました。しかし、最近、その姿を見かけなくなりました。いったい、どこに行ったのでしょうか?
おそらく、カメたちは「越冬」モードに入ったと思われます。「越冬」は「冬眠」とは違うようです。カメは、水温が下がると、体内の代謝を「越冬」モードに切り替えることができます。「越冬」モードでは、代謝量が極限まで下がり、酸素消費量も下がります。通常は肺呼吸のため、必ず水面に鼻を出して呼吸しなければなりませんが、「越冬」モードでは、腸の表面から酸素を吸収する「腸呼吸」だけで、なんとか生きていくことができるようになります。つまり、「越冬」モードであれば、ずっと水の中でも、窒息しないで生活していくことができるのです。ただし、代謝量が低いのでほとんどじっとしています。
この池のカメたちも、水の中でじっとしているのではないかと思われます。
今から12年前(2011年)、佐野高校の科学部が、佐野のイオンショッピングセンターの東側を流れる三杉川で、カメの越冬地調査を行い、集団越冬をしていることを発見しました。これは大きな発見でした。
(以下は、当時発行していた生物情報誌「すっかんぽ」No.65です。)
この頃、佐野高校の科学部(当時は生物同好会)は、日本中から注目されていました。科学雑誌「Newton 2010年5月号」で紹介されました。
その時の様子を紹介した「すっかんぽ No.45」です。
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