8月10日(木)17時。みかも山公園(東口駐車場)の斜面の「キツネのカミソリ」の群生地では、鮮やかなオレンジ色の花が咲いていました。
みかも山公園のキツネノカミソリ情報(8/10)では、【見頃は過ぎました】と、かなしく掲示されていましたが、まだ十分楽しむことができます。
こんな感じで咲いています。ヒグラシが盛んに鳴いていました。
ところで、キツネノカミソリは、ヒガンバナの仲間なので、ヒガンバナと似た特徴があります。花の雰囲気も何となく似ていますが、一番の特徴は、キツネノカミソリもヒガンバナも、花が咲いている時期に葉がないことでしょう。地面から茎が伸びてきて、いきなり花を咲かせます。
しかし、葉が出てくる時期に違いがあります。ヒガンバナは花が終わった後に、葉が出てきますが、キツネノカミソリは早春に葉が出てきて夏には枯れてしまいます。葉が無くなった後、茎が伸びてきて花を咲かせます。
また、キツネノカミソリという印象的な名前の由来についてですが、花の色がキツネ色、という説や、林の中などで突然、花が咲く姿がまるで狐火のようだ、という説があります。また、カミソリについては、葉の形がカミソリに似ていると言われています。(今の時期は葉がないので、葉の形を確かめることはできません。)
個人的には、葉の形がカミソリに似ているから、という説には疑問を感じています。そもそも、花が咲いている時期に葉は生えていませんので、花だけを見て、キツネのカミソリと呼ぶのは不自然な気がします。もっと単純に、オレンジ色の花の花弁をキツネが使うカミソリに見立てたと考えると(私の中では)すっきりします。花弁は人の心に切り込む「鋭利な刃物=カミソリ」のようにも見えました。それを考えると、「キツネ」との相性は抜群です。
ところで、全国的にヒガンバナの群生地は話題になることが多いですが、キツネノカミソリの群生地は、どんなに見事でも、それほど見物人が集まるわけではありません。みかも山公園の群生地でも、私のほかに見物人はいませんでした。なぜなんでしょうか。
おそらく、キツネノカミソリは、1年で最も暑い時期に咲くので、わざわざ暑い中を山を登ってまで見に行く人は少ないからではないでしょうか。駐車場はがらがらでした。
みかも山公園東駐車場が開く8時30分過ぎか、夕方5時過ぎ(6時半には駐車場が締まります)の涼しい時間帯がお勧めです。駐車場から15分程度、山道を歩くことになるので、水や足回り(サンダルはNG)など、それなりの準備は必要ですが、木陰なので、だいぶ涼しいです。お盆の頃までは、斜面の場所によっては見頃だと思います。
こんな感じの道を歩いていくと、登山道が見えてきます。ちなみに、この辺りでは、ツクツクホウシの鳴き声が聞こえます。高度によって、セミの鳴き声も違ってくることも発見でした。
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