2024年1月5日(金)、渡良瀬川沿いの遊歩道の近くにプラタナスが果実をつけていました。プラタナス(学名 Platanus )は、和名ではスズカケノキ(篠懸木)と言われています。
確かに、たくさんの鈴がぶら下がっているように見えます。
スズカケノキの名前の由来は、実は「鈴が懸っているように見える」からではなく、山伏が着ていた「篠懸」(すずかけ)と呼ばれる法衣に由来するそうです。
和名の篠懸木(スズカケノキ)を命名したのは松村任三郎博士ですが、朝ドラで有名になった牧野博士によると、「篠懸」というのはあくまで法衣のことを指しており、法衣に付いていた球状の飾りのことを指しているのではないそうです。つまり、松村博士は法衣の「篠懸」と間違えて命名してしまったのです。強いて書くなら、同じ音の「鈴懸」とでもしなければ意味が通じない、ということで、「篠懸(鈴懸)木」と表記されているようです。
(辻井達一著「日本の樹木」中公新書より)
写真は「森と木の郷あきた」樹木シリーズ65(プラタナス)より引用
ぶら下がっている果実は、実は果実の集合体(集合果)です。集合果をばらばらにすると、たくさんの果実が現れます。
この集合果をほぐしてみます。
1つの集合果には、これだけの果実が詰まっていました。最後には硬い芯のようなものが残りました。
なお、集合果の形状(表面にくちばし状の長い突起あり)や集合果の付き方(1~4個)などから、モミジバスズカケノキではないかと思います。しかし、葉っぱの形に特徴があるので、葉のある時期に確認が必要ですね。
やはり、散歩していると、季節ごとに新たな発見があります。HPのネタに事欠きません。
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