4月23日(日)に、産卵地で撮影したトウキョウサンショウウオの幼生の写真です。大きなものはすでに四肢が生えています。共食いによる成長の差は歴然です。
人間の感覚からすると、「共食い」という言葉には、なんとなく、「良くないもの」「見てはいけないもの」といった、ダークサイド的な印象があります。しかし、高密度で生息するトウキョウサンショウウオの幼生にとって、共食いにより早く成長し、変態(外鰓が吸収され、胚呼吸になる)して陸上生活に移行することには、計り知れないメリットがあります。水が干上がる可能性の高い環境では、生き残るための最大の適応戦略になるのではないかと思います。
この仮説をトウキョウサンショウウオの幼生で実証できたら、とても面白い研究になると思います。今年は、佐高科学部の活動とコラボして、「共食いの真実」を探る旅を楽しみたいと考えています。
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