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​身近な風景

執筆者の写真tokyosalamander

冬眠から目覚めた「カメ」

2024年2月20日(火)、大学構内の池に、今年初めてカメ(ミシシッピアカミミガメ)が現れました。ここ数日、気温が大きく上昇したので、ようやく冬眠から目覚めたと思われます。

ここのところ、毎日、カメが石の上に出てないか確認していましたが、とうとう現れました。


この池には、ミシシッピアカミミガメ2匹とクサガメ2匹が暮らしています。今日確認できたのは、ミシシッピアカミミガメだけでしたので、クサガメはまだ冬眠中と考えられます。


ところで、カメはどこで冬眠していたのでしょうか。

「水の中?」

「いや、カメは爬虫類だから肺呼吸だよね、水の中にずっといたら、溺れちゃうよ」

そう思えたら、さすがです。


ミシシッピアカミミガメやクサガメなどは、気温が下がると、体内の代謝量を極限まで減らすことができます。また、肛門から取り入れた水の中から、消化器官の腸の表面で、酸素を吸収する腸呼吸ができるので、腸呼吸で吸収する酸素量よりも代謝で消費する酸素量の方が少なければ、ずっと水の中でも溺れることはありません。水の中は冷たそうですが、0℃以下になることはなく、温度変化も安定しています。おそらく、池の底などでは姿を確認できなかったので、池の中に沈んでいる土管の中などで、じっとしていたのではないでしょうか。


気温が上がると、水温も上がってきますので、カメの代謝量が通常モードに切り替わり、活動が活発になると同時に、より多くの酸素を吸収するため、水上に姿を現します。


まさに、気温の上がった今日あたり、代謝モードがシフトされた可能性があります。カメたちも春を待ちわびていたのかもしれません。あとは、クサガメ2匹の登場を待つことにしましょう。

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