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​身近な風景

執筆者の写真tokyosalamander

稲刈り in「プレシーズの森」

10月8日(日)、佐野市葛生町にある「プレシーズの森」で、「新宿ニコニコ子ども食堂」の子どもたちを招待し、「稲刈り・食育体験」を行いました。

「プレシーズの森」は、佐野市葛生町にある「モリ田守センター」(センター長:赤堀雅人)管理内にある里山です。

モリ田守センター」は、10月6日(金)、環境省から「自然共生サイト」として、認定されました。


皆さんは、「30 by 30」(サーティー バイ サーティー)という言葉を聞いたことがありますか。2021年6月に英国で開催されたG7サミットにおいて、生物多様性の損失を食い止めるため、G7各国が、2030年までに国土の30%以上を 自然環境エリアとして保全するという目標を打ち立てました。2030年までに30%、というキーワードから、「30 by 30」と称されています。


この約束を実現するためには、日本の国立公園や国定公園だけでは30%を達成することはできません。そこで、民間等によって保全されてきたエリアを「自然共生サイト」として認定することで、国土の30%以上を保全していこうとしています。


今回、「自然共生サイト」は、全国で122件が認定を受けました。栃木県では3件が認定されましたが、大企業が所有するサイトではなく、個人が管理する「モリ田守センター」が認定されたことは凄いことだと思います。


プレシーズの森」では、株式会社プレシーズが、「モリ田守センター」が管理するサイトを活用して、里地里山保全活動を行っています。その一環として、春の「田植え体験」に続いて「稲刈り体験」が行われました。

以下に、その様子を紹介します。なお、関係する皆様からは、HPで写真を紹介することの許可をいただいています。

アキアカネが、飛び交っていました。季節は、まさに秋です。

新宿から来た子供たちは、まず、カエルに興味を持ちました。トウキョウダルマガエルがたくさんいました。

最初は、「カエルは苦手!」と言っていた子供たちでしたが、一瞬で平気になりました。

軍手越しなら、触れるみたいです。カエルはすぐに逃がしました。

続いて、田んぼの所有者である赤堀さんから、稲刈りの仕方の説明がありました。鎌を使うので、安全面には気を使っています。

子どもたちと保護者は、稲刈りに取り掛かりました。

すぐに、要領をつかんだようです。

周囲には、アキアカネが舞い飛んでいます。

どんどん進んでいきます。

やっていると、いろいろな発見がありました。カマキリを見つけました。

アルビノ(色素のない個体)のバッタも見つけました。

田んぼの中には、アズマヒキガエルもいました。今までは、イネの中に隠れていましたが、イネが刈られてしまったため、隠れるところがなくなり、茫然としてました。

お昼になったので、約1時間の「稲刈り体験」は終了しました。



続いて、食育体験として、佐野市郷土料理の「耳うどん」をみんなで作りました。

みなさん、何杯もおかわりをしていました。

その他、焼きそばや、焼き鳥、イモ焼き、ソーセージなども用意されていました。

最後は、マシュマロ焼きです。


午後は、サワガニなどを捕まえたりしていました。

こんな「ハチの巣」も見つけました。後で、昆虫の専門家に聞いてみると、「ヒメホソアシナガバチ」の巣だということがわかりました。比較的、珍しい種だそうです。

こんなものも、ありました。「モズの早贄(はやにえ)」です。モズという鳥が、捉えた獲物を木の股やトゲなどに刺しておく行動のことです。かつては、冬場の食料として保存しているとされていましたが、どうもそうではないらしいです。これが何に使われるのかは、あまりよくわかっていないようです。


こうして、「稲刈り・食育体験」は終了しました。子どもたちや大人も、みな満足して帰途につきました。このような自然体験ができる場所を「自然共生サイト」として、みんなで保全していくことで、「30by30」達成を目指しています。


これからも、こうした取り組みを応援、紹介していきたいと思っています。




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