2024年6月15日(土)高崎芸術劇場で、群馬交響楽団「第599回定期演奏会」を聴きました。パスカル・ロフェの指揮によるストラヴィンスキー「ペトルーシュカ」は、明晰さと色彩感に溢れ、音の饗宴に酔いしれました。
<プログラム>
・ディティユー「メタボール」
・プロコフィエフ「ピアノ協奏曲第3番」
→ピアノ/アレクセイ・ヴォロディン
(休憩)
・ストラビンスキー「バレエ音楽<ぺトルーシュカ>」
今回の演奏会の曲目は、いずれも「フランス」がキーワードでした。
1曲目は、フランスの現代作曲家アンリ・ディティユーによる渾身の代表作(1965年)。
2曲目は、ロシア生まれのセルゲイ・プロコフィエフがフランス北西部ブルターニュで作曲を完成(1921年)。
3曲目は、ロシア生まれのイーゴリ・ストラビンスキーがパリの楽壇で大旋風を巻き起こした3大バレエの2曲目(1911年)。
それらの演奏に共通していたのは、溢れ出る色彩感と音響感覚でした。それを可能にしたのは、パスカル・ロフェの明晰な指揮(指揮棒なし)と群響のソリストたちの超絶技巧と音楽性でした。タイトル通り、まさに「百花繚乱」です。本当に安心して楽しく聴くことができました。2曲目のソリストであるアレクセイ・ヴォロディンも、ばりばり弾きこなすだけでなく、詩情にも溢れた名演で聴衆を魅了していました。
アンコールでは、ショパンの練習曲、そして2回目のアンコールでは、ご自身の練習曲を颯爽と弾ききり大喝采を浴びていました。物凄い実力者でした。
そして、3曲目の「ペトルーシュカ」が、何といっても今日の白眉でした。
終演後、ソロを演奏した奏者一人一人を称える姿が印象的でした。
今回は2階席から聞きましたが、各楽器の音のバランスが絶妙でした。パスカル・ロフェの指揮している姿から、音響を完璧にコントロールしているんだなあと思いました。「音の職人」という感じがしました。
今回も大満足の群響定期でした。
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