2025年1月26日(日)、今回紹介するのはヒトではありません。体は蛇、頭は翁という姿の「宇賀神(うがじん)」です。高崎市八幡町にある大聖護国寺で、約360年前に作られた金運の神様「宇賀神」が初公開されていました。

1月25日(土)、「大聖護国寺」の住職に事前に電話をすると、「今日は拝観日ですから、どうぞ来てください。写真撮影、インスタアップはご自由にどうぞ」という極めてフレンドリーなご対応でした。


お寺の本堂では、「弁財天」と並んで「宇賀神」が鎮座していました。

今回の「宇賀神」初公開は、1月6日付け読売新聞オンラインで紹介されていました。
それによると、今回公開されている「宇賀神」は、2015年に本堂の奥から手足がばらばらになった多数の仏像と一緒に見つかったそうです。同寺で約200年前に火災が起きた際、仏像などと一緒に避難させた際に壊れたとみられます。これらの仏像は1660年代に制作されたもので、2017年から始まった宇賀神の修復は、仏像20体とともに昨年11月までに作業を終えました。「宇賀神」については、巳年に合わせてお披露目されているそうです。
『神名の「宇賀」は、日本神話に登場する宇迦之御魂神(うかのみたま)に由来するものと一般的には考えられている。その姿は、人頭蛇身で蜷局(とぐろ)を巻く形で表され、頭部も老翁や女性であったりと諸説あり一様ではない。15世紀の『看聞日記』に、宇伽神を家に安置したおかげで富裕になった家があったが、昼寝している妻に蛇が乗っているのを見た男が、太刀を抜いて蛇を追い払ったところ、もとの貧乏に戻ってしまったという記述がある。
元々は宇迦之御魂神などと同様に、穀霊神・福徳神として民間で信仰されていた神ではないかと推測されているが、両者には名前以外の共通性は乏しく、その出自は不明である。また、蛇神・龍神の化身とされることもあった。』
(以上、Wikipedia より)
つまり、由来は定かではありませんが、何時の頃か、蛇神として仏教の神である弁財天と合わさり、いつしか「宇賀弁財天」とも呼ばれるようになったようです。それ以降、弁財天の頭上に宇賀神が乗っている像が広く見られるようになりました。
今回の大聖護国寺の「宇賀神」は、弁財天の頭上ではなく、単独で「宇賀神」像が制作されたところに価値があるようです。そのため、金運の神様「宇賀神」としての効力がお幅にアップしているのかもしれません。

こうして、あらためて、宇賀神について調べてみると、佐野の「磯山弁財天」にも、弁財天の頭上に「宇賀神」が乗っているそうです。この宇賀神から、白蛇を神の御遣いとされるようになった、というストーリーが明確に見えてきました。
今年は巳年のため、「磯山弁財天」の御開帳が4月20日に行われます。そこで、弁財天と宇賀神も公開されるようですので、今から楽しみにしています。
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