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​身近な風景

執筆者の写真tokyosalamander

N響高崎公演「ベト7」

更新日:11月23日

2024年9月23日(祝)、高崎芸術劇場で「NHK交響楽団」高崎公演が開催されました。N響首席指揮者ファビオ・ルイージの指揮により、情熱に溢れたベートーヴェンの交響曲第7番の演奏に聴衆は熱狂しました。


コンサートマスターは、愛称 "まろ"こと、 篠崎史紀( Fuminori Maro Shinozaki)でした。篠崎さんが一礼すると、会場のあちこちから「まろ」という声が飛び交いました。盛大な拍手で迎えられたのは言うまでもありません。指揮者のファビオ・ルイージと同じくらいの拍手でした。これで、会場は一気に盛り上がりました。

シューマンのピアノ協奏曲のソリストは、エレーヌ・グリモーでしたが、急遽変更になりました。代役となったのは、1983年イタリア生まれのアレッサンドロ・タヴェルナです。しかし、キャリアと実績からして、申し分のないピアニストでした。繊細で研ぎ澄まされた演奏は、聴衆のみならず、N響の団員からも絶賛の拍手が贈られていました。突然のソリスト変更でしたが、これ程の大物を持ってくるあたりは、さすがはN響だと思いました。

さて、それはそれとして、圧巻だったのは、休憩後の3曲目「ベートーヴェン:交響曲第7番」でした。


出だしの一音から、別次元の音の世界に引き込まれました。「のだめカンタービレ」で有名になったベト7ですが、まるで違う曲のように響きました。とにかく重厚でした。最後はめちゃくちゃ盛り上がり、ブラボーの掛け声があちこちから飛び交いました。


N響の音は、輝かしさと深く陰影のある響きが混然一体となっており、自信に満ちた力強さが一瞬たりとも途切れることはありませんでした。弦楽器の圧が凄かったです。重戦車のように疾走しました。また、木管や金管、打楽器も、たとえソロであっても、地に足がついていて、しっかりと弦の響きの中から立ち上がっていることを感じました。すべての楽器の一体感がありました。


普段聴いている大好きな群馬交響楽団は、全国有数の優れたオーケストラであると思います。しかし、ファビオ・ルイージ指揮のNHK交響楽団は、日本はもとより、世界に名だたるオーケストラ、という別次元の存在であることを感じました。もちろん、高崎芸術劇場という素晴らしいホールで聴いたこともプラスになっています。

指揮者のファビオ・ルイージは、2022-23のシーズンからN響の首席指揮者に迎えられましたが、多くの聴衆の心を掴み、2028年まで、3年間延長されたそうです。


今日は、満席の高崎芸術劇場で、まさに今が旬のファビオ・ルイージ指揮のN響(コンマスは、まろ様)を聴けて大満足でした。まろ様から発せられるオーラも凄かったです。


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