それぞれの名月・2026
2026年9月25日(金)は、十五夜、中秋の名月です。「中秋の名月」は、旧暦8月15日の夜(十五夜)に見える月のことです。今年も全国各地から、「それぞれの名月」が届きました。

旧暦では7・8・9月を秋としていたため、その真ん中の8月15日を「秋の真ん中=中秋」と呼んだことに由来します。
旧暦は月の満ち欠けを基準にしているため、8月15日の月は満月に近く、秋の澄んだ空気の中で美しく見えることから、古くから月を眺める「お月見」の習慣が生まれました。
ただし、中秋の名月=必ず満月、ではありません。今月の満月は9月27日(日)です。
「中秋の名月」は暦の日付で決まり、満月は月が完全に満ちる瞬間で決まります。
さて、9月25日(金)「十五夜」のお天気はどうだったのでしょうか。

北海道や九州の一部を除き、東北から中国・四国は雲が広がりやすい状況でした。
そんな中、今年も私や妻のライン仲間から、多くの「それぞれの名月」をいただきました。本当にありがとうございます。それでは、日本列島を北から順に見ていきましょう。名月ツアーの始まりです。
①旭川(北海道) ~動物の守り人さん

「旭川市内の公園(22:30頃)から見た名月です」
→夜空に浮かぶ積雲の合間から、その美しい姿を見せてくれました。雲に月光が反射して白く輝いています。広大な北海道の大地を連想しました。
②ニセコ町(北海道) ~ムーさん

「北海道(ニセコの海側)でーす!」
→海側ということは、名月の下には日本海が広がっているのでしょうか。流れる雲と月光が織りなす幻想的な夜空ですね。
③南陽市(山形県) ~渡邊さん

「こんばんは🌕 山形からのお月様です!」
→これは印象的な月夜です! 月明かりに照らされ、夜空いっぱいに広がるひつじ雲。中秋の名月とひつじ雲のバランスが絶妙です。
④那須塩原市(栃木県) ~かわまたさん

「19:45に撮影した黒磯高校の玄関から見える中秋の名月です。黒磯では薄雲がかかっており、満月全体を見ることは叶いませんが、その明るさが秋を感じさせてくれます。」
→左側の鮮やかな松の緑と、青灰色の雲に包まれた月との対比が印象的です。この写真からは、かわまたさんの意志の力を感じます。そして、それに負けないくらいに輝く名月と見事に釣り合っています。
⑤大田原市(栃木県) ~刑部さん

「やっと撮れました。iPhoneすごい(^_^;)」
→スマホでもこれだけ綺麗な写真がとれるんですね。うさぎまで写っています。
⑥宇都宮市(栃木県) ~カケスさん

「宇都宮駅の餃子像越しに撮りました。月の兎も綺麗に見えます!」
→なかなか粋な構図ですね。雲の切れ目から顔を出した名月が、街灯と並んで強い光を放っているようです。
⑦宇都宮市(栃木県) ~イトさん

「お月見ということで!」
→「チーズ月見」いいですねえ! でもイトさんは「チーズ月見」まだ食べられません。
⑧宇都宮市(栃木県) ~赤羽さん

「(左側)17:32、仕事帰りにバスを降りたらちょうど見えたので撮っておきました。
(右側)18:01、自宅ベランダからは、近隣のマンションの上から昇ってきたところを見ることができました。21:10、今は雲に隠れて月は見えません」

「今日は満月ではないのですね😅」
→詳細な観察記録ありがとうございます。実は、中秋の名月が美しいとされる理由の一つに、秋の月が観賞しやすい高さに昇ることが挙げられます。一般に夏の満月は低く、冬の満月は高く、秋の満月はその中間的な高さになります。
⑨宇都宮市(栃木県) ~DAIKIさん

「夜9時頃、陸上自衛隊宇都宮駐屯地の近くにある「雀宮神社」付近を散策しながら撮影しました。時折、名月が顔を出しました。」
→雀宮神社は、鳥居から拝殿に向かって提灯が連なり、境内全体も照明で照らされています。この日は秋祭りが行われていたのでしょうか。月の青白い光と提灯の温かな光の対比が印象的ですね。
⑩下野市(栃木県) ~新井さん

「本日は当直のため、外に月を見に行くことはできませんが、先ほど、病院の駐車場から名月を見ることができました。日没後、厚い雲に覆われて見えなくなってしまいました。」
→お忙しい中、ありがとうございます。駐車場から昇る名月にも風情がありますね。時代が移り変わっても、名月を愛でる人々がいることを感じさせてくれます。
⑪下野市(栃木県) ~木村さん

「石橋高校の駐車場から見た名月です。」
→この写真からは、日々の学びの場としての息遣いが伝わってきます。そして名月は淡々と光を放っています。その対比が切なく素晴らしいです。
⑫上三川町(栃木県) ~鈴木さん

「上三川高校から見た月です。こっち(栃木市)は曇っていて全然ダメですね」
→今回は場所によって、見えたり見えなかったりしたようです。中秋の名月は17時頃から昇り、18時近くにはこのくらいの高度になっています。駐輪場には電燈が灯っていますが、1時間後には夕闇に包まれます。中秋の名月が古くから親しまれてきた背景には、次第に暮れゆく地上の風景とともに愛でやすいことも関係しているようです。
⑬芳賀郡(栃木県) ~こうちゃん

「芳賀郡は曇りで十五夜月が見えずに残念でした。今、雲のまにまに何とか見ることができました。晴れていれば、芳賀郡の廃校の校庭から「筑波の峰にかかる月かも」と詠めたかもしれません。」
→格調高いコメントありがとうございます。世の中、なかなか思い通りにいかないものですが、この写真からも「こうちゃん」さんの思いは伝わっています。

「娘からの写真です。月と花火を一緒に見ました(宇都宮のクボタの花火大会)とのこと。花火で月が見えないので、これも写真としては失敗ですが笑。」
→そんなことはありません。そう思ってこの写真を眺めると、花火の背後でひっそりと光を放つ名月の姿が確かに見えています。もし、これを俳句にでも出来たら、プレパトの夏井いつき先生に褒められるかもしれませんね。
⑭大平町(栃木県) ~栗原さん

「19:19、栃木市大平町で見た月です。」
→幾重にも重なる雲に覆われた夜空。それにしても、雲の種類や様子が各地で違いますね。中秋の名月は、厚い雲の切れ間から、ほんの一瞬、その姿をのぞかせたようです。雲一つない夜空に煌々と輝く名月も素晴らしいですが、偶然のタイミングで目にすることができた名月はありがたみが増したような気がします。
⑮小山市(栃木県) ~野城さん

「小山のハーベストウォーク(元小山遊園地)近くです。」
→人通りのない道路上で輝く中秋の名月。まるで異空間に紛れ込んだような不思議な世界を感じました。ひつじ雲の合間からこぼれる月光が雲の輪郭を淡く照らしています。限りなく美しい風景です。
⑯佐野市(栃木県) ~常連の草野さん

→常連の草野さんならではのユーモラスな写真です。ハシビロコウも大きな口を開けて、お月見を楽しんでいるようです。「さのまる」は月を眺めながら何を考えているのでしょうか? もしかしたら、「さのまる」にも辛いことがあったのでしょうか。
⑰佐野市(栃木県) ~若林さん

「雲の隙間から明るい月が見えました。お月見団子を作ったら、無性に焼団子を作りたくなり、団子串4本の為に炭を起こして焼いてみました。味噌を作る時にでる溜まり醤油を塗って食べました。熱々且つ香ばしくて美味しかったです。月を眺めながら、子どもたちと団子を焼く、なかなか幸せな時間でした。」
→まことに美しい伝統文化を感じました。絵になる風景の数々です。月見団子を炭火でこんがりと焼き、お子様たちと秋の夜長を楽しむなんて、贅沢の極みですね。素晴らしいです。
⑱佐野市(栃木県) ~青柳

「自宅の玄関前から見た中秋の名月です。それまで雲っていましたが、22時半頃、外に出たら、名月が姿を現してました。しかし、数分後には雲の中に隠れてしまいました。何の変哲もない写真ですが、いつもこんな風に月を眺めているというリアルな記録です。」
⑲佐野市(栃木県) ~しのぴーさん

「十五夜(25日)は満月ではないみたいです。
27日(日)1時49分にちょうど満月に🌕
中秋の名月と満月の日付が2日ずれるのは珍しい現象だそうです。
この写真は、ちょうど満月となった瞬間(27日の1時49分)です。」
→貴重な情報ありがとうございます。また、満月となった瞬間まで撮影していただき、感謝です。ちなみに、中秋の名月と満月の関係は以下の通りです。

国立天文台のサイトを参考にして作成しました。暦Wiki/中秋の名月とは/名月必ずしも満月ならず - 国立天文台暦計算室
2026年は、中秋の名月と満月は2日ずれていますが、実際には翌日の26日の夜(十六夜)の月が満月となります。2028年は、日付では1日ずれますが、その夜(十五夜)の月が満月になります。一方、2027年で満月になる瞬間は、十五夜の月が沈んでから、十六夜の月が昇るまでの昼間に当たります。そのため、どちらの月夜とも明確にはいえず、「十五~十六夜」と表記されています。
⑳足利市(栃木県) ~りいくん


「こんばんは。織姫神社より撮影しました。残念ながら月は雲に隠れていました。せっかくなので、写真だけお送りします!」
→ありがとうございます。大変ありがたいです。もし、ここから名月が見られたなら素晴らしい構図だったに違いありません。方角的には、2枚目の写真の中央に月が昇っていたはずです。でも、あの雲の彼方に名月を感じることはできそうです。
㉑足利市(栃木県) ~ジャパンさん

「21:21、なんとか月がでてくれました。場所はアシコタウンです。」
→月は柔らかな光、街灯は鋭い人工的な光を放っています。二つの光が夜空を照らす印象的な構図ですね。遅い時間までお付き合いいただき、ありがとうございます。
㉒足利市(栃木県)~智泉さん

「何度か見て諦めてしまいましたが、この辺りでもタイミングが良ければ見えたのですね。ちょっと残念です。もし、見えるならこの辺りと思って撮りました。静かな空です。」
→ありがとうございます。しかし、これはこれで立派なお月見だったと思います。
調べてみると、昔の日本人は月が見えない十五夜にも、独特の楽しみ方を見いだしていたようです。月が見えない十五夜にも、わざわざ名前を付けていました。
・ 無月(むげつ):雲に隠れて中秋の名月が見えないこと。
・ 雨月(うげつ):雨が降って中秋の名月が見えないこと。
どちらも秋の季語になっています。つまり、月が見えなければお月見は中止、というわけではなかったようです。
また、松尾芭蕉は月見を目的として遠方まで出掛けたのに、肝心の十五夜に雨が降ってしまったという記録を残しています(『鹿島紀行(鹿島詣)』1687年)。
「月はやし 梢は雨を 持ちながら」 松尾芭蕉
(雲が速く流れ、月も動いているように見える。木々の梢には、まだ雨のしずくが残っている。)「め」 名月の句を残す 芭蕉ゆかりの 根本寺 - 鹿嶋市ホームページ
㉓伊勢崎市(群馬県) ~ポテトさん

「たまにぼやーっと出てました😓」
→空一面を覆う灰色の雲。雲の種類としては高層雲かもしれません。雲のベールに包まれた中秋の名月というのも味がありますね。
㉔館林市(群馬県) ~hitomiさん

「群馬県館林市のココスの🅿駐車場から撮りました📷」
→夜空を覆っているのは層積雲でしょうか。その切れ間から、中秋の名月が柔らかな光を放っています。建物が夜空を航行する船舶のようにも見えました。静かな航海をしているようです。
㉕久喜市(埼玉県) ~しばのももちゃん

「どれがお月様でしょうか? みたいな写真が撮れてしまいました。😢」
→いいですねえ、こういうの。写真の月や街灯から斜めに伸びている光の筋は、一般に「光芒(こうぼう)」と呼ばれています。この写真にタイトルを付けるなら、「名月と街灯、三つの光芒の競演」もいいですね。
㉖足立区(東京都) ~尚子さん

「18時頃の足立区のお月様🌕です。」
→ちょうど電柱の真上に名月が乗っかっているように撮影されています。お見事です。
こういう遊び心、いいですねえ。この頃はあまり雲もなくはっきりと見えてますね。
㉗八王子市(東京都) ~哲さん

「八王子のホテルは窓の向きが悪く、月が見えませんでした。」
→ありがとうございます。空を見ると、全体に雲がかかっているようですね。これでは、窓の向きが良くても見えなかった可能性があります。ところで、この写真を見て、哲さんはホテルの何階から写真を撮ったのだろうと思いました。左側の写真に見える建物との比較から、11階くらいではないかと推測しました。後で答えを教えてください。
PS:撮影者から11階だったとの回答をいただきました。なんと推測が的中!
㉘西東京市(東京都) ~うめはらさん

「18:30、西東京のおつきさま 少し曇っています。」
→写真を見る限り、小学校か中学校などの学校施設のようです。建物の窓明かりは見えますが、ここには人影は見えません。しかし、人々の営みを見守るかのように、月は静かに輝いています。
㉙四国中央市(愛媛県) ~白石さん

「愛媛県の🌕 雲の晴れ間から 顔出してくれた~」
→愛媛県にはこの夏、旅行に行ってきました。それだけでも親しみが湧きました。
月の周囲の雲が淡いオレンジ色からピンク色に染まっています。この写真にタイトルをつけるなら「淡い茜色の雲に包まれた中秋の名月」でしょうか。また、写真の下部にある木々のシルエットと、上部の月光の対比も印象的です。
㉚諫早市(長崎県) ~こちゃ山本さん


「長崎からです。遠くの山は、雲仙普賢岳です。」
→毎回、こちゃ山本さんからは、お地蔵さんが写った写真を送っていただいています。ありがとうございます。趣のある素晴らしい構図ですね。中心市街地を見下ろせる、少し高台になった場所からの撮影のようです。空の明るさと月の高度から、1枚目は「夕暮れから夜へと移り変わる頃」、2枚目は「夜の帳が下りた20時30分頃」ではないでしょうか。何だか、その場所にいるような気がしてきました。
㉛日置市(鹿児島県) ~まさちゃん

「鹿児島 日置市 お月様~😊
さっきまで雲に隠れてて
残念と思っていたら~
出てきてくれた~ ⤴⤴」(20:03)
→最後は鹿児島からです。 鹿児島も曇り空だったようですが、名月が顔を出してくれました。名月はこんなにもテンションを上げてくれるんですね。名月の旅を締めくくるのにふさわしい終わり方でした。ありがとうございます。
さて、世の中は物価高や円安、国際情勢などに加え、生成AIの暴走の危険性が高まるなど、目まぐるしく変貌しています。しかし、月をはじめとする天体の動きは、人間の事情に左右されることはありません。つまり、中秋の名月を愛でるということは、変わらないものの良さを改めて実感することなのかもしれません。
日本の古き良き伝統文化を身近に体験できる「中秋の名月」という風習は、これからも残していきたいと思いました。
最後に、今回のプロジェクト「それぞれの名月2026」に参加してくださった皆様、本当にありがとうございました。残念ながら名月を見ることができなかった、という多くの方々もいらっしゃいましたが、その方々も参加していただいたお一人と思っています。改めて、感謝いたします。
来年もまた、続けたいと思いますので、その時はよろしくお願いいたします!




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