8月19日(土)、最近見た映画の中から、『Beautiful Words』を紹介します。今回はジブリ映画「君たちはどう生きるか」(2023)です。
昨日(8月18日)、現在、劇場公開中の「君たちはどう生きるか」の場面写真 14枚が、スタジオジブリからHP上で公開されました。
8月中には、この作品以外に、インディ・ジョーンズシリーズ最新作「インディ・ジョーンズと運命のダイヤル」や「ミッション:インポッシブル/デッドレコニングPART ONE」も観ました。現在、シニア料金で、いつでも1300円で見ることができるのは嬉しい限りです。ところで、この3作品には共通するものがあると感じました。それは何でしょう?
それは、いずれも、監督や主演の一連のシリーズの最終話(総決算)となるであろう、ということです。(ただし、ミッション:インポッシブルはPART TWOがあるので暫定的です)
3作品の中で、個人的に最も思い入れがあったのは、インディ・ジョーンズです。1981年に公開されたシリーズ第1作『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』から、40年以上の時間が経過しましたが、これで、インディ・ジョーンズの冒険が、ついに大団円のうちに終わったことをしみじみと実感しました。
さて、今日の本題の「君たちはどう生きるか」についてですが、不思議なことに、内容は全然違いますが、見終わった印象は「インディ・ジョーンズ」を見た時と似ていました。(ジブリファンには怒られそうですが……)
実は、これらの映画を見る前に、孫泰蔵著「冒険の書」(8月12日のブログで紹介)を読んでいて、その中で「人類の探求の旅」を追体験していました。上記の映画2作品には、宮崎駿監督、そして、インディ・ジョーンズの人生をかけた「冒険の書」が繰り広げられているのを感じました。その表現の仕方は全く違いますが、一人の人間が、突き詰めて、ついにたどり着いた境地を感じました。
「君たちはどう生きるか」では、これまでの作品がいろいろな場面で振り返られるとともに、世界はこんなふうに動いているんじゃないか、こんなふうだと面白い、といった、宮崎駿監督のアイディアがパッチワークのように組み合わされ、壮大な世界を作り出していました。一つ一つにどんな意味が込められているのかはわかりませんが、表現したいものを惜しげもなく投入されつくした作品からは、「私はこういうふうに生きてきました、次は、あなたの番です。」というメッセージを受け取りました。
この映画の登場人物の言葉から『Beautiful Words』を探そうとしましたが、残念ながら、心に引っかかる言葉には出会えませんでした。登場人物の心情にもあまり同化することはできませんでした。むしろ、宮崎駿監督の中で作り出された世界を外から眺めるような感じで見ていました。そして、映画を見て、数日たった時、あっと気づきました。この映画の『Beautiful Words』は、宮崎駿監督自身のこの言葉だと思いました。
『君たちはどう生きるか』
映画のタイトルそのものでした。
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