キツネノカミソリの群生地
- tokyosalamander
- 29 分前
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2025年8月21日(木)、みかも山公園(大田和群生地)では、キツネノカミソリの妖艶なオレンジ色の花が盛りを迎えていました。


キツネノカミソリの学名は Lycoris sanguinea (リコリス・サンギニア)といいます。リコリスは海の女神リコリスに由来し、サンギニアは血のように赤い、という意味です。濃いオレンジ色の花をつけるキツネノカミソリの姿をよく表しています。
キツネノカミソリは、ヒガンバナの仲間(ヒガンバナ属)ですので、どことなくヒガンバナの雰囲気と似ています。花が咲く時期には、葉はすでに枯れてしまっているので、その姿を見ることはできない点は一緒です。
違いとしては、ヒガンバナの咲く時期は9月中旬であるのに対して、キツネノカミソリは7月下旬から8月中旬です。また、ヒガンバナは種子ができないので球根で殖えますが、キツネノカミソリは種子ができるので、種子で殖えるなどの違いもあります。
標準和名のキツネノカミソリの名前の由来には、いくつかの説があります。葉の形が剃刀(かみそり)に似ており、花の色がきつね色(茶褐色)に見えたことから名付けられたという説、林の中で突然、花を咲かせることから、その姿が狐火のように見えたり、キツネに化かされているように感じたりすることから名付けられたという説もあります。
さて、みかも山公園のキツネノカミソリの群生地はどこにあるのでしょうか。

みかも山公園案内図を拡大し、群生地までの道順を入れてみました。

東口駐車場から山沿いに南側に伸びている舗装道路を15分程歩いていくと、トイレが見えてきます。

このトイレを通り過ぎると、案内の看板が立っています。キツネノカミソリの大田和群生地への矢印も付いています。


そこから数分で、山の方へ伸びる階段が見えます。ここにも大田和群生地の矢印が付いています。

山道を登っていくと、斜面にオレンジ色の花が咲いているのが少しずつ見えてきます。

やがて視界が開け、周囲はキツネノカミソリの花が一面に広がっています。
時期的に、少し枯れている花もありますが、これから開く蕾もたくさん付いていました。



キツネノカミソリの花言葉は「妖艶」です。妖しいほどに美しく、なまめかしいことを表しています。人間をたぶらかしたり、美しい女性の姿に化けたりする狐の妖怪のイメージが、花言葉につながったのかもしれません。
ヒガンバナの仲間には、どこかで異世界に繋がっているような不思議な雰囲気が醸し出されています。
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