美味しいもの見聞録⑤
- 7月3日
- 読了時間: 3分
更新日:9月21日
2025年7月3日(木)、今日は日光市内にある「鬼平(きびら)の羊羹本舗」で、定番の「水羊かん」5本入り(900円)を購入しました。日光市内に行く際は、必ず買ってきてくれるよう頼まれています。

屋号の「鬼平(きびら)」は、名字からきています。店内には、鬼平姓の証明書のようなものが展示されていました。鬼平(読み:おにひら、きひら、きびら、おにへい)という名字は、ごくわずかしかないとても珍しいもので、全国に70人、そのうち栃木県内では10人しかいないとされています。しかも、「きびら」と読む人はさらに少なくなっています。
PS:9月18日に再び「鬼平洋館本舗」を訪れた際、鬼平の由来を記した額縁が飾ってありました。お店の方に、撮影・紹介の許可をいただきました。

それによると、かつては「オニタヒラ」と呼んでいたそうですが、語脉(=語脈:語と語とのつながりぐあい)が悪いので「タビラ」と改称することにしたそうです。
名前からしてインパクトのある「鬼平の水羊かん」は、圧倒的な人気があるようです。日光市内には何件もの羊羹屋さんがあり、それぞれに「水羊かん」を作っています。私の家族では、他の店の水羊かんを食べたことはありませんが、不思議なことに「鬼平の水羊かんが一番おいしい」という意見がブレたことはありません。



これは5本入りですので、(よく見ると)切れ目の入った水羊かんが5本入っています。

「水羊かん」というイメージ通り、瑞々しくあっさりした食感で、つるんと口の中で溶けてしまうような滑らかさが特徴です。「ザ・水羊かん」という王道の味です。これが嫌いという人は、おそらくほとんどいないと思います。
ところが、今日は衝撃の事実を耳にしました。
日光市内のある高校で、先生方や生徒と話をしている中で、日光の「水羊かん」のことが話題になりました。私は「水羊かんはやっぱり鬼平がおいしいですよね」と何の疑問もなく口にしたところ、一瞬の間がありました。言っていいのかな、という視線が絡み合い、やがて「私は、ひしや派です。」「私は綿半かな。」「吉田屋が好きな人もいますよ。」と次々に、お気に入りの水羊かんについて、語り始めました。地元の人にとっては、水羊かんは日光土産ではなく、日常的に食べているソウルフードに近いものかもしれないと思いました。
例えば、佐野の人たちとの会話で、「佐野ラーメンはやはり〇〇が一番だよね」と言われたら、「いやいや、あなたはそうかもしれないけど、私は□□が一番好き」という会話は普通にあると思います。
「水羊かん」への愛やこだわりに触れたことで、日光の奥深さの一端を感じました。
「今度は「ひしや」の水羊かんを食べてみてください。すぐに売り切れちゃいますから、早めに買った方がいいですよ」という貴重なアドバイスをいただきました。




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