有毒植物「ヨウシュヤマゴボウ」
- tokyosalamander
- 3 日前
- 読了時間: 2分
2025年9月12日(金)。使われなくなった駐車場で、「ヨウシュヤマゴボウ」がブドウのような実をつけていました。

ヨウシュヤマゴボウ(洋種山牛蒡)は、その名の通り、原産地は北アメリカ(洋種)で、ヤマゴボウ属の多年草です。日本には、明治初めに渡来し、現在では日本各地に雑草化しています。

花期は6月から10月で、白い花を咲かせます。その後、緑色の粒(未成熟果)が付き、成熟すると、紫色の果実がブドウの様に結実します。

右側の房には、紫色の果実が付いていませんが、すでに落果しています。
熟した果実は柔らかく、潰すと赤紫色の果汁が出てきます。この果汁は、衣服や皮膚に付くとなかなか落ちません。
さて、ヨウシュヤマゴボウの果実と根には、有毒成分が含まれています。主成分はサポニンであるフィトラッカサポニン(phytolaccasaponins)、他にもアルカロイドであるフィトラッカトキシン(phytolaccatoxin)、アグリコンであるフィトラッキゲニン(phytolaccigenin)などが含まれています。
果実や根を食べると、「腹痛・嘔吐・下痢を起こし、ついで延髄に作用し、痙攣を起こして死亡する。皮膚に対しても刺激作用がある」という恐ろしい毒性があります。自然毒のリスクプロファイル:高等植物:ヨウシュヤマゴボウ|厚生労働省
東京都立代々木公園の公式SNSでは、9月11日に、注意を喚起する投稿ががありました。
ヨウシュヤマゴボウは、生物学的には「C4植物」とされており、他の植物よりも光合成効率がとていい植物であることが分かっています。そんなところも、全国各地で繁殖している秘密があるのかもしれません。ちなみに、花言葉は「元気」「野生」です。この植物の本質を表していますね。
道端のヨウシュヤマゴボウを駆除する際には、果実には直接触れないように気を付けた方がいいようです。
「(ヨウシュヤマゴボウの)美味しそうな果実には毒がある」今日の格言です。
コメント