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​身近な風景

美味しいもの見聞録㊱ PARCOで発酵

  • 執筆者の写真: tokyosalamander
    tokyosalamander
  • 24 時間前
  • 読了時間: 5分

2026年6月20日(土)、浦和PARCOで開催された PARCOで発酵 「発酵から再発見する日本の旅」(6/12~6/21)に行ってきました。発酵の専門店「発酵デパートメント」による47都道府県の発酵ローカル文化の展示や販売などがありました。


「発酵文化から紐解く日本の地方文化の多様性」をテーマに、発酵デザイナー小倉ヒラクさんをキュレーターとする企画展「FERMENTATION TOURISM NIPPON」が開催されました。


当日は、小倉ヒラクさんの奥様が会場にいらっしゃったので、お話を伺うことができました。(↑写真撮影・ブログ掲載の許可もいただきました)なお展示についても、どんどん写真に撮って発信してください、とお墨付きをいただきました。


発酵食品は、古くから、味噌・醤油・酢・みりんなどの「調味料 Seasoning」、保存食の王道である「漬物 pickles」、日本酒・ワイン・焼酎などの「酒 Alcoholic beverages」の形で利用されています(三大発酵テクニック)。


それによって、

□腐敗を防いで保存できる!

□栄養満点!健康によくなる

□美味しく、かぐわしくなる!

発酵は人間に役立っています。

もちろん、現代ではパンなども発酵食品として人気があります。


47都道府県の発酵食品の中から、まずは「これも発酵食品だったの?」「インパクト大」と感じたものを2つ紹介します。


まずは、福岡県の「博多名物、明太子」です。言われて見れば、確かに漬物です。

「スケトウダラの卵を塩漬けにしてタンパク質をプリプリに凝固させ、醤油や酒や唐辛子をたっぷり使った調味液に漬け込むと鮮やかな発酵たらこが出来上がります。」(以上、同展のパンレット『47都道府県の発酵カタログ』から一部引用)


山形県からエントリーされた「煎じきうり」。「蒸し暑い夏の食欲増進剤、キュウリの摩訶不思議ピクルス」です。とにかく手間がかかっています。

「山形県鶴岡の小京田地区の農家に受け継がれてきた夏の発酵レシピ。塩でもんだキュウリを樽に詰め、あがってきた水分を煮詰め、そこにまたキュウリを漬け込み‥という「煎じる」「漬ける」のプロセスを毎日5回繰り返していくと、樽のなかの液体が白濁し、乳酸発酵が進む。そしてできあがるのが、まろやかで酸っぱく爽やかなキュウリのピクルス。」(同)



次は、関東各都県からエントリーされた発酵食品のオンパレードです。


①栃木県「たまり漬け」→日光街道の名物みやげ

「味噌を作る時に出る「たまり」の漬床に、日光名物らっきょうを中心に地元の野菜を、奈良漬のように漬床を変えながら深く発酵させていく。今すぐご飯を食べたくなる珠玉のおかずだ。」(同)



②群馬県「焼きまんじゅう」→群馬のソウルフード

「このまんじゅうは甘酒を種とする立派な発酵食品だ。甘酒状の酒種を酵母でフワフワ発酵させ、それを小麦粉と混ぜてパン種のようにし、焼くのではなく蒸すと、フワフワのまんじゅうが出来上がりだ。さらにこれを焼いて甘い味噌ダレを付けたのが焼きまんじゅう。」(同)



③茨城県「水戸納豆」→納豆大国

「水戸と言えば納豆でしょ! 茨城は水戸を中心に20以上の納豆メーカーが集まる納豆大国。その歴史は1889年、水戸鉄道(常磐線の前身)の開通とともに始まる。水戸藩主、笹沼五郎が仙台で納豆の製造法を学び、駅のホームなどでお土産として売り出したところ大ヒット。水戸の名産になる。」(同)



④埼玉県「しゃくし菜漬け」→武甲山の魂を宿す、美しき白い漬物

「県西部の秩父周辺で昔から栽培されている雪白体菜(せっぱくたいさい)を漬け込んだものが、しゃくし菜漬け。今でも家庭で日常的に手作りされている。」(同)



⑤千葉県「イワシのゴマ漬け」 →九十九里の豊漁のシンボル

「房総半島東岸の九十九里の浜沿いに海の家が立ち並んでいる。そこで寒い時期の定番メニューがイワシのゴマ漬けだ。黒ゴマや生姜を効かせたセグロイワシの酢漬けで、ご飯がよく進む酒のアテとしても素晴らしい。」(同)



⑥神奈川県「くずもち」 →川崎大師のめでたい発酵菓子

「川崎大師から葛飾にかけて珍しい発酵くずもちの文化がある。関西のくずもちはその名の通り葛粉を使うのだが、関東のくずもちは小麦粉を水にさらして長期間乳酸発酵させ、デンプンを取り出す。取り出したデンプンを何度も洗って発酵臭を取り、蒸してプリプリのおもちにする。」(同)



⑦東京都「くさや」 →ガラパゴス進化を遂げた珍食の代名詞

「伊豆諸島新島名物、スゴイ臭い発酵干物。江戸時代から絶えることなく継ぎ足されている秘伝の「くさや液」にアオムロやトビウオなどの青魚を浸し、野外で干す。最大の特徴は独特の、というか激しくクサい香り。この発生源となるくさや液は、江戸時代に幕府に塩を税として取り上げられたため、塩漬け液を使いまわしていたら謎の発酵作用によって誕生したもの。それがやがて風流人の評判となり伊豆諸島の名物特産品へと進化した。」


→実際にニオイを嗅いでみることができました。確かに、壮絶な臭さでした。ところが、同展の「売れ筋商品」だったそうです。



以上が関東各都県の発酵食品のラインナップです。


47都道府県の発酵食品の中には販売されているものもありました。

私は次の3点を購入しました。


①愛知県「八丁味噌」 →超濃厚な旨味が凝縮された苦酸っぱい風味。

→さっそく、鯖缶を入れた味噌汁を食しました。コクがあって美味しかったです。


②和歌山県「金山寺味噌」 →甘くやさしいおかず味噌


③香川県「醤油」 →小豆島の醸造文化


同展のキュレーターである小倉ヒラクさんのコンセプトは、

これは記憶の方舟。そして未来に進むための船。」でした。


この日本列島に生きた人々の記憶と、そこから生まれる新たな歴史に立ち会う機会となりました。発酵食品は過去の遺物ではなく、そこから今まさに、何かが生まれようとしていることを感じました。


東京都の下北沢には、海外からも発酵を求める人々が集う「発酵デパートメント」があるそうです。近々、足を運んでみようと思っています。

 
 
 

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