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​身近な風景

トウキョウサンショウウオの産卵地の危機

  • 執筆者の写真: tokyosalamander
    tokyosalamander
  • 1 日前
  • 読了時間: 3分

2026年5月24日(日)佐野市閑馬町のトウキョウサンショウウオの産卵地では、冬から春にかけての例年にない雨不足の影響で、乾燥化の危機に直面しています。

この産卵地の近くにお住いのSさん(娘さんが佐野高校科学部)は、家族ぐるみでこの産卵地で観察を続けています。水が干上がる寸前の浸出池に毎日、ポリバケツで水を運び込み、注水しています。


例年はこの浸出池が枯れることはなく、岩肌から染み出てきた水で満たされていました。池から流れ出た水が水路となり、そこにも産卵が見られました。(2025年4月26日撮影)


今年はこんな感じです。(2026年5月24日撮影)


それでも、わずかに生き残った幼生を守るため、Sさんご家族は水面からの蒸発を押さえるためにブリキ板をかぶせ、水を運び入れていました。

まず、バケツ2杯の水を入れました。


さらに大きなポリタンクで2杯、合計100リットル以上の水を入れています。

これで池に水が満たされました。


幼生の姿を探しています。


「いたっ!」ようやく1匹の幼生の姿を発見しました。


これだけ苦労して入れた水ですが、翌25日には茶碗一杯ほどしか残っていませんでした。この時は幼生を見つけることはできなかったそうです。


26日も同様に注水しましたが。やはり幼生の姿は発見できませんでした。


この春、ここで産卵された卵嚢から孵化した幼生たちは、ほぼ全滅してしまった可能性が高いです。


実は、県南のほとんどの産卵地では同様のことが起こっています。

2026年4月5日の調査で産卵を確認した6地点(292卵嚢)のうち、3地点(211卵嚢)の産卵地は、5月24日の時点で、完全に干上がっていました。


今年は、冬から春にかけての繁殖期の雨不足に加えて、4月から夏日が続くなど、気温の上昇がありました。雨不足で乾いた地面では、その後雨が降ってもすぐに地中に浸透してしまうと考えられます。さらに気温の上昇が水面からの蒸発に拍車をかけています。100リットル以上の水が一日で干上がってしまうというのは、本当に凄まじいです。


近年の気象変動(繁殖期の雨不足、春からの気温上昇など)の影響で、こうした現象が引き起こされているのではないかと推測しています。


トウキョウサンショウウオにとって、変態上陸する前に水が枯渇してしまうことは、繁殖の失敗を意味しています。こうした事態が常態化すると、本種の絶滅の危惧が高まっていくことがとても心配です。


26日(火)にSさんから送られてきたラインには

「今日も水を注ぎ、しつこく観察し、生存個体が発見できないことを再度確認しました。これで本当に今シーズンの繁殖は終了しました。色々心残りは尽きず、悲しいことです。」

とありました。


 
 
 

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