top of page
IMG_4274.JPEG

​身近な風景

美味しいもの見聞録㉜

  • 執筆者の写真: tokyosalamander
    tokyosalamander
  • 6 時間前
  • 読了時間: 4分

2026年5月11日(月)、足利市山前公園の養蜂場を訪ねました。足利市内で養蜂業を営む「みつばちふぁーむ」の山崎さんご夫妻に「採蜜」の様子を見せていただきました。

「みつばちふぁーむ」の山崎守男さんとは、2025年の6月18日に初めてお会いし、養蜂を始められたいきさつなどを伺いました。美味しいもの見聞録③


その時はすでに採蜜の時期は終わっていましたので、今年は採蜜の様子を見学させていただくことにしました。この時期は、アカシヤ蜜(ニセアカシア)の採蜜が行われています。


山崎さんの養蜂場は足利市内や群馬県などに3か所あるそうですが、そのうちの一つ「山前公園の養蜂場」を訪問しました。ここはミカン園の跡地だそうです。

並んでいるのは、ミツバチの巣箱です。

巣箱の中には、ミツバチが巣を作るための「巣枠(すわく)」が入っています。その枠ごと取り外して管理できる「巣枠式養蜂(すわくしき・ようほう)」が行われています。

巣箱の中には、ミツバチ(セイヨウミツバチ)が、ぎっしり入っています。


ミツバチが集めてきた蜜を採るためには、巣枠からミツバチを取り除く必要があります。

そのため、ミツバチが襲ってこないように、「燻煙器(くんえんき)」と呼ばれる道具を使って煙を巣箱に送り、ミツバチを落ち着かせます。燻煙器の中で木片を燃やしています。杉の朽木などが使われることが多いそうです。


煙の効果には、主にこんな理由があるとされています。


①警戒フェロモンをかき消す

 →ミツバチは危険を感じると警報フェロモンを出しますが、煙がそれを感じにくくします。

②山火事を連想して逃げる準備をする。


その結果、一時的に攻撃性が下がるとされています。


大人しくなったミツバチは、巣枠から刷毛で払い落とされます。

集められた巣枠は、採蜜機に運ばれます。


ここからは採蜜です。奥様が担当されています。

まず、巣枠を取り出し、白い蜜蓋(みつぶた)を削り取ります。


ミツバチは、集めてきた花の蜜を巣房の壁に貼り付け、翅で風を起こして水分を蒸発させます。20%程度の水分量になると、蜜蝋(みつろう)でふたをします。これが蜜蓋です。


このように濃縮されたハチミツは、長期間貯蔵しても成分的な変化はほとんどありません。


削り取った蜜蓋の裏側には、蜜がたっぷりとくっ付いています。

これを口に含むと、採りたての蜜の豊潤な香りと濃厚な甘味が広がりました。まさに初夏の味わいです。


蜜蓋は、ミツバチが分泌した天然のロウ(蜜蝋)であり、重要な副産物でもあります。


蜜蝋キャンドル(寺院や教会)、化粧品・保湿クリーム、木工・革製品の保護ワックス、天然のコーティング材、和蝋燭・仏具などに使われています。


蜜蓋を削り取った巣枠を、採蜜機(遠心分離機)の中に入れます。

一度に6枚の巣枠を入れることができます。スイッチを入れ、約5分間遠心します。

採蜜機のドラムを回転させると、遠心力で蜂蜜が巣から飛び出し、内壁を伝って下に集まります。それをコックから取り出します。

バケツに溜まった蜂蜜は、巣枠についていたミツバチや蜜蓋の破片など、さまざまな不純物が含まれています。そのため、三重になっている金属のネットで濾されたものが「蜂蜜缶」の中に入ります。

この「蜂蜜缶」が一杯になると、約24キロになります。

この日の採蜜の目標は「蜂蜜缶」4つ分(約100キロ)ということですが、すでに3つは一杯になっています。

目標は軽く超えそうですね。今年も良質の蜂蜜がたくさん採れました。


「蜂蜜缶」に入った蜂蜜は、さらに布で濾して、細かい不純物を取り除いたのち、容器に小分けされて店頭に並びます。


つまり、「みつばちふぁーむ」の蜂蜜は、採れた蜂蜜を加熱処理せず、生の状態で販売しています。濃度の高い蜂蜜は、数年たっても風味は変わらないそうですが、賞味期限は1年間としています。



ミツバチは春から夏にかけてが繁殖期です。巣箱内には、1匹の女王バチが毎日、自分の体重に匹敵する1000卵前後の卵を産みます。寿命は2~3年程度です。


卵から孵化した働きバチ(メス)は、生殖以外のすべての仕事を受け持ちます。寿命は1ヶ月くらいしかありません。


一方、雄バチは、春の繁殖期(通常4月から6月)にのみ生まれます。雄は巣内では一切の仕事をせず、性的に成熟すると、分蜂のための交尾飛行に出かけます。


一般社団法人日本養蜂協会HPより ミツバチの生態 | 一般社団法人日本養蜂協会



茶色い蓋がしてある巣の中では、幼虫が成育しています。

穴の中で、白っぽく見えるのが幼虫です。


ちょうど、雄バチが孵化していました。


これで、「アカシア」の採蜜が終わりました。つぎは、シイ、エゴノキなどが蜜源となる「初夏の蜜」の採蜜です。

ミツバチたちは、足利大学に隣接する浄水場に生えているシイ、エゴノキなどに向かって、巣箱から飛び立ちます。


採れたての生の蜂蜜は、蜜源の種類は同じであったとしても、採れる場所によって味が違うそうです。


山崎さんご夫妻によって、ご当地の新鮮で濃厚な蜂蜜を味わうことができるのは、最高の贅沢ではないでしょうか。


間違いなく一押しの「美味しいもの」です。

コメント


身近な風景

©2023 身近な風景。Wix.com で作成されました。

bottom of page